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・10レスずつ完結するミステリー小説を書くスレ・

途中まで割りとグダグダだけど、90あたりから面白くなりますw


1 :sage :03/06/02 02:38


1レスずつ皆が小説の続きを書いていき、10レス目で1つの小説を
完成させるというスレッドです。10レスごとに、1つの小説が完成
するということです。1レスに書く内容は短い文章でも構いません。
うまくいけば、100の小説が出来上がります。文章が苦手でも
大丈夫です。積極的に書き込んで下さい。どんなストーリーになるのかは
誰も予測がつきません。それこそがミステリーなのです。
では、始め。


「屋敷の地下室」
僕には、気になっていた事があった。僕が住んでいる家から車で10分ほどの
所に深い林に囲まれた大きな古い屋敷があった。あんなに立派な屋敷なのに
住人達は屋敷に関して何一つ言わなかった。僕は、屋敷に住む人がどんな人
なのか見てみたかった。でも、屋敷から人が出てくるところは一度も見たことが
ない。時々、黒い車が止まっているのを見ただけだ。庭にはゴシック調の
悪趣味な置き物が、二つ、三つ置いてあった。僕は、怪しまれないように少し
離れたところから様子を見てみることにした。一つおかしい所があった。1階の
右端の部屋の窓にたくさんの釘で板が打ち付けてあったのだ。まるで何かを
閉じ込めてるかのように。いったい何故?下部にかすかに換気口が見えたこと
から、地下室もあるようだ。僕はいつのまにか屋敷のすぐ側まで来てしまって
いた。すると、後ろから誰かに声をかけられた。振り向くと、仕立ての良い
ジャケットを着た神経質そうな紳士が僕を見ていた。ジャケットには少し
ホコリがついていて薄汚れていた。大体この暑い時に何故ジャケットを?
男「何か用か?」
ショーン「いえ、何も… ただの通りすがりです。」
男「私がこの屋敷の持ち主だ。私はローランド。君は?」
ショーン「ショーンです。」
ローランド「見かけない顔だな。この辺の者じゃなさそうだ。」
あぁ、ばれなかった。僕はほっとした。実はここから10分のところに
住んでると知られてたら、どうなってただろう。
僕は、彼の片目を何度も細める癖を見てると、一体どんな生活を
してるんだろうと思った。クマがあり、不健康に見えた。
髪は赤茶色で顎ひげがあり、中世から飛び出してきたみたいだった。


2 :名無しのオプ :03/06/02 03:38


という、夢を見た。

3 :いきなり夢オチかい!(藁 :03/06/02 04:08


僕は少しだけ不安になった。
ローランドというのは、本当は僕の名前だったからだ。
そして、ショーンというのは...


いや、それもあるが、それよりももっと気になるのはあの屋敷だ。
思い出したくはなかった。
あの屋敷は、今もあそこにあるのだろうか。


7 :名無しのオプ :03/06/02 15:44


僕はローランドに首を掴まれた。



8 :名無しのオプ :03/06/02 17:18


意識が朦朧としてきた。


 



9 :名無しのオプ :03/06/02 19:55


謎はすべて解けたっ!!



10 :名無しのオプ :03/06/02 20:12


顔面が燃えるように熱い。頬の辺りもピリピリと痺れてきた。
大粒の汗が目に染みて我に帰る。
ヒバリ雛の様に瞬きを数回してから、必死で首元に焦点を
合わせようと試みるが無理だった。その代わり、正面に鏡台を見つけた。


自身の首を絞める男の姿が、併せ鏡で幾重にも連なっている。
次々と、子供のときの事やら、のんきな考えやらが頭に浮かぶ。
あの合わせ鏡は何処まで続いてるんだろう?
自分の手の筈なのに、どうして『ローランドに』なんて変な事を思ったんだろう?
ローランドって誰だ、僕の名前じゃなかったのか?
あの屋敷で何があったんだっけ?
そうだ、ショーンだ。彼は今、どうしているんだろうか?
あの屋敷で『あれ』を見て、それから……



最後そうに考えた、視界が真っ白になる前のほんの一瞬。
そのとき、僕はすべてを思い出した。


11 :名無しのオプ :03/06/03 02:15


・・・・・・新章・・・・・・


「な、何、このちんこ・・・」



12 :名無しのオプ :03/06/04 04:19


「色が・・・・色が・・・・!!」



13 :名無しのオプ :03/06/04 16:13


「緑色だ!!!」



14 :名無しのオプ :03/06/04 21:43


「そうさ‥‥‥所詮俺は永遠のサブキャラ‥‥‥ピッコロ‥」



15 :名無しのオプ :03/06/05 03:54


「っていうか、あくまでも部分的にだけどな」


 


16 :名無しのオプ :03/06/07 22:30


(なんだこの小説は‥‥)
私はなぜこんなクダラナイ小説を手にとってしまったのか、と禿しく
後悔していた。と同時に妙な違和感が脳裏をよぎった。
「ん‥‥この感じは‥デジャヴ?」



17 :名無しのオプ :03/06/07 22:44


包茎?



18 :名無しのオプ :03/06/07 23:46


そう、『くだらない』ばかりだと思っていたその小説は、
改めて読み返してみれば、俺の持ち物に対する描写に
あまりに酷似していたのだ。
「そ、そういえば、俺のちんこも緑色だ…それに包茎だし…」
俺は頭の中が真っ白になった。
一体これはどういうことなのだろうか。
まさか、俺の精器が緑色であることを知っている人間が?
いや、しかしそれはないはずだ。
俺は生まれてこの方他人にそこを見せたことがない。
(まあ、ぶっちゃけ単に童貞なだけだけどな…)
ではなぜ、こんな小説が書かれているのだろうか。



19 :名無しのオプ :03/06/07 23:49


実は、多数の人間が同じ症状持ちだったのだ



20 :名無しのオプ :03/06/08 00:56


という妄想を抱きつつ11は死んだ。


<第2章 完>



21 :名無しのオプ :03/06/08 03:57


<第3章>
風呂を出たあとにうんこをしてしまい激しく後悔した。


<第3章 完>



22 :名無しのオプ :03/06/08 04:15


<第3章・付記>
発表直後にさる同業者氏より
「風呂に入ってる最中にうんこをしてしまうよりいいんじゃねーの?」
との指摘があったことを付記しておく。



23 :名無しのオプ :03/06/08 09:06


しかし、うんこをもらしてしまったのは
よりによって恋人の目の前だったのだ。



24 :名無しのオプ :03/06/08 13:21


「な、何、このうんこ・・・」


27 :名無しのオプ :03/06/08 13:26


探し物は何ですか?見つけにくいものですか?
そう耳元で囁く声が聞こえる・・
脱糞の快感から覚め、振り向きざまに言い放った「だ、誰だ!」



28 :名無しのオプ :03/06/08 16:31


「お便器ですかぁ?」



29 :名無しのオプ :03/06/08 20:01


幻聴が私を襲っているようだ。とりあえず、トイレを変える事にした。



30 :名無しのオプ :03/06/08 20:17


私は眩暈を覚えながら個室を出て、隣の個室のドアの取っ手に手をかけた。
蝶番が軋む。


 


 


 


 


そのドアの向こうから出てきたのは女か、虎か?
               《第3部完》


 


31 :名無しのオプ :03/06/08 20:23


第4部開始


扉を開けるとそこには女がいた。
じゅぱ…じゅる…ちゅぴ…。
淫靡な音を立て女は一心不乱にそれをしゃぶっていた。
「変な味…だけどおいひい…。」
私は女の口元から目が離せなかった。



32 :名無しのオプ :03/06/08 23:21


‥‥‥‥はっ!(ここは何処だ‥‥?)
突如目の前の光景が一変した。辺り一面砂、砂、砂‥‥‥。
(目の前の女はなんだったんだ‥‥‥それにひどい頭痛が‥‥)
!!!!頭に手をやると、二日酔いの時のゲロにも勝る勢いで記憶が溢れ出してきた。
「あぁ‥‥そうだった‥‥‥」記憶が溢れ出てくるたびに
全身があの時の恐怖を再生しているかのように震えていた。


そう‥‥‥‥あれは10時間前‥‥‥


34 :名無しのオプ :03/06/08 23:51


という夢を見た。
私は目を覚まし便意を覚えトイレに向かった。
しかしトイレには先客がいた。
私の妻だった。しかし妻は排便を終えすぐに出てきた。
入れ替わりに私はトイレに入った。
「く、くせえ!何食ってやがんだ、コイツ!」
妻の残り香のあまりの臭さに私は嘔吐した。



35 :名無しのオプ :03/06/09 00:50


妻の便をビニール袋に入れると私は
「さ、行こうか」
妻とともに公園のトイレを後にした。



36 :名無しのオプ :03/06/09 21:18


「うお~そのうんこ売ってくれ~!」
妻のうんこのにおいを嗅ぎつけたうんこマニア
たちが我々の周りを取り囲んだ。



37 :名無しのオプ :03/06/10 21:36


うんこはロシア人のマニアが落札した。
金額は8万5300円だった。



38 :名無しのオプ :03/06/10 22:13


思わぬ収入に私は狂喜乱舞した。



39 :名無しのオプ :03/06/11 20:25


が、しかしその金はすべて贋物だった。



40 :名無しのオプ :03/06/12 13:34


その時だった。草むらの陰からぎらついた眼で見つめる存在に気が付いたのは



41 :名無しのオプ :03/06/12 22:59


と、いう夢を見た



42 :名無しのオプ :03/06/12 23:13


はずだった



43 :名無しのオプ :03/06/12 23:36


10レスずつで終わってないw



44 :名無しのオプ :03/06/13 01:15


くだらなすぎて笑った



45 :名無しのオプ :03/06/13 10:27


その時下腹部に激痛が走った。
それと同時に猛烈な便意が襲ってきたのだ。


 


46 :名無しのオプ :03/06/13 22:46


ぐあぁぁっ
ブリブリニチニチニチニチブペッブリブリ



47 :名無しのオプ :03/06/13 23:40


ウナギと梅干を同時に食べたのがいけなかったのだ。


しかし出てきたものは、ほとんどコンニャクとトウモロコシだった。
「なぜ!?」



48 :名無しのオプ :03/06/14 02:53


さぁ、必要な手がかりはすべて提出された。



49 :名無しのオプ :03/06/14 22:48


その糞まみれの蒟蒻と玉蜀黍を机に並べると



50 :名無しのオプ :03/06/14 23:36


あるメッセージが!!


54 :名無しのオプ :03/06/18 20:00


ウWくぁ亜WセWじぇ8ゑW12おすぅ39ckrbxw!!



55 :名無しのオプ :03/06/22 22:57


机に並べられた汚物に塗れた物を落ち着いて片付けた。
そして流しに行き、汚れた手を洗い流しすとダッシュボードにあるスコッチを
ストレートで飲み干した。俺はなにやってるんだ・・・熱い液体が喉を通るのを感じ
ながら慟哭した。



56 :名無しのオプ :03/06/23 01:31


「ここ人いないね、マジで。」と私は彼に言った。
「別にお前を呼んだわけじゃない。
 お前もどっかに消えちまえ!オマエモナー!」と酒を飲む彼。
「そうかもしれない・・・でも君を見てると涙が止まらないんだ・・」
私はハンケチを潤んだ瞳に押し当てると押し殺したような声で言った。
「下ネタはおもしろいよ・・何も考えずに笑える。
 でも、でも、真面目に参加したいと思ってる人もいるんじゃないかなぁ・・」
最後の方はほとんど涙声になっていた。


明日は月曜日、学校があるのでこれ以上睡眠時間を削るわけにはいかない。
私は彼に「おやすみ」と言って部屋を後にした。



57 :名無しのオプ :03/06/23 17:50


明くる日。
彼が学校に姿を見せないことが気になっていた。
――昨日は荒れてたからな。今日も慰めに行ってやるか。
私は学校が終わってからアイスノンと烏龍茶を買って、彼のアパートへと向かった。


インターホンを2度押したが返事がない。
――あれ?どっか出ちゃったのかな? それともまだ寝てるのか。
試しにノブを回すと、何の抵抗もなくガチャリとドアが開いた。
「お~い。いる~?」私は靴を脱いで玄関を上がった。
廊下を通ってワンルームに入った途端。
私の眼前には信じられない光景が広がっていた。



58 :名無しのオプ :03/06/23 19:06


豆腐が散乱していた。
「死ねないよー」
豆腐の角に頭をぶつけて死ぬ気だったらしい。



59 :名無しのオプ :03/06/23 20:03


彼はベッドの中で布団に包まっていた。
「どうしたの?具合でも悪いの?」
私は顔だけ出してひどく狼狽している彼に近づいた。
その時だった。布団の膨らみが不自然なのに気がついたのは。



60 :名無しのオプ :03/06/23 21:35


私が勢いよく布団を剥ぎ取ると、猛スピードで黒い影が飛び出した・・
黒い影は部屋中をましらのように駆け回り
天井にぶつかるとドスンと落下して動かなくなった。
「こ、これは・・・!」私は突然の出来事に尻餅をついた。
「ギャオオオン!」
薄汚れた畳の上で仰向けに手足をバタつかせているのは、
いつもと変わらぬ彼だった。
「なんだぁ驚かせないでよぉ」
私は立ち上がるとスカートの埃を払った。
「ギャオオオン!!」
彼は嬉しそうにピョンピョン跳ねると右手の人差し指をくわえて、
ヨダレをたらしている。
「ああそうだ、これ、あげるね!」
私はアイスノンと烏龍茶を差し出した。
彼はそれらを奪うよう手にするとバリバリと食べてしまった。
「ギャオオオン!!」
彼は一層、上機嫌になったようで部屋をグルグル走り回った。
「ギャオオン!ギャオオオン!ギャオオ・・・」
そのとき部屋に散乱した豆腐が彼の足をすくった。
彼の体は一瞬、宙に浮き後頭部から着地すると鈍い音が部屋中に響いた。
「たーくん!?たーくーん!!」
彼は絶命していた・・・幸せそうな死に顔だった・・・終



61 :名無しのオプ :03/06/23 22:43


たーくんは彼女がアパートが出るのを薄目で確認すると立ち上がり
衣服についた埃を払いながら自嘲気味に笑った。
いくらあいつと別れる為とはいえ下らない演技をしたものだ・・・
「おい。もういいぞ。出てきなよ。」クローゼットに隠れていた女に呼び掛けた。



62 :名無しのオプ :03/06/24 00:21


「まだ続くのかよ!」
クローゼットの中から出てきた女はなぜかキレていた。
「何怒ってんの?」とたーくんは不思議そうだ。
女は眉間にシワを寄せて、しばらく痛みにでも耐えるように沈黙していたが、
不意に「まあ、いいわ。片付けましょ。」と言って台所からゴミ袋を持ってくると、
部屋に散らばる豆腐を集め始めた。
「僕も手伝おうか?」「いいの。あなたは着替えてきたら?」
たーくんが服を見下ろすと、なるほど豆腐でびしょびしょだ。
「それにしても再起不能じゃないかしらねー?」「何が?」
「この計画よ!下ネタに出鼻は挫かれるし、まともに始まったかと思えば怪獣オチってなによ!」
「僕に言われても・・・」たーくんは困惑顔だ。
「とにかく勘(板)違いもいいとこよ!ほら何とか言いなさいよ!」
たーくんは不気味な薄笑いを浮かべると、まるで別人のような低い声で喋りだした。
「よし、じゃあ、とっておきをミステリーを君にプレゼントしよう・・・」



63 :名無しのオプ :03/06/24 22:54


そしてもう一回集めた豆腐を散らばした。
たーくんこと角野卓三は頭髪を気にしながら当惑した。
その時だった。アパートのドアががちゃりと開いたのは。そして先刻出て行った
彼女が戻ってきたのだ。
「い・・生きていたの?」


 


64 :名無しのオプ :03/06/25 00:17


最悪のピンチが訪れ、如何なる波乱が巻き起こるかとコンマ一秒の間に戦慄した角野卓三。
だが、彼女は双眸から大粒の涙をポロポロとこぼすと、角野卓三の足元に崩れ落ちた。
「たーくん、生きていたのね・・うっ・うっ・」「お、おお。まあね」
彼女の顔は涙と鼻水でグシャグシャだったが希望と優しさに満ち溢れていて、光り輝いていた。
「君を愛している!!」突然、角野はそう叫ぶと、彼女をヒシと抱きしめた。
一方、クローゼットの中から出てきた女は二人の様子を唖然として眺めていた。
「なんて傍迷惑なミステリーなの・・・」
再び部屋にぶちまけられた豆腐を見ると、女の心の奥底に煮えたぎる何かがフツフツと沸いて来た・・・
「おのれ!卓三許すまじ!末代まで祟ってくれようぞ!!」
女の面相は般若のごとく吊り上り、髪を振り乱して天高く飛翔した・・・



65 :名無しのオプ :03/06/25 22:53


女は奇声を発しながら彼女に飛び掛った。髪を振り乱し狂気に満ちた目はまさしく
鬼女だ。
「どいて!たーくん」彼女は角野を脇に追いやるとガードを固めた。そして左手を
だらんと下げた。ジャブを打ちやすくするヒットマンスタイルだ。
女は叫びながらも突然側転するような形で蹴りを放ってきた。彼女は予期せぬ動きに
戸惑いながらもかろうじてかわした。
「カポエイラ・・?」角野は呟いた。「ブラジルの黒人奴隷が編み出したダンス的
格闘技の??」彼女は喘ぎながら角野に聞いた。「そうだ!上達の秘訣はモリモリ
の筋肉よりも冷静な判断力とリズム感。男性も女性も互角に楽しめるんだ!」
「今日目にするカポエイラの多くは、20世紀初頭からのスポーツ化の過程を経て
格闘技的な側面が強調されたカポエイラ・ヘジオナウをベースにしているのね?」
角野が問いに答える前に女が答えた。「これに対して伝統的な要素を強調したスタ
イルにカポエイラ・アンゴラがある。ヘジオナウに比べると数のうえでは圧倒的に
少数派だが、質の高い音楽性、微笑みながらパフォーマンスできる和やかな雰囲気
が見直されはじめている。女性の練習者の割合が高いのもこのスタイルの特徴なのよ」
そういうと彼女はまた逆立ちするような体勢になりかかってきた。


66 :名無しのオプ :03/06/26 00:38


たーくんの彼女でカポエイラの達人・島田よしこ
たーくんの浮気相手であり怒れる鬼女・御手洗きよみ
二人は出会い、己の全存在を懸けて戦う運命だったのかもしれない。
「やるわね!」「あなたこそ!」そこには戦う女同士、奇妙な友情があった。
「答えはシンプル!」「あんたと私!」「どっちが上か!」「勝負!」
一方、たーくんは戦いの最中、破壊され中が空洞化したワイドテレビの中で震えていた。
「よしこ、きよみ、やめてくれ二人とも!俺が悪かった・・・」
今にも消え入りそうな彼の声は届かず、女達は二人だけのジハードに熱中している。
角田は覚悟を決めるとテレビの中からモゾモゾと這い出し、呼吸を整えた。
「ええい、ままよ!」そう叫ぶと角野は脱兎のごとく逃げ出した。



67 :名無しのオプ :03/06/26 22:43


部屋を飛び出した角野をふたりは追い掛けてきた。
廊下を走り出すその時隣人の部屋のドアが不意に開いた。
角野はかろうじて体勢を保つとそちらに目をやる。隣人の手が伸び
「こっちへ」と促された。まだ彼女達は部屋から出てきてはいない。
思わず隣人の部屋に飛び込んだ。


そこには白髪の老紳士が立っていた。角野は今更だが隣家の住民の顔すら知らない
ことに気がついた。「大丈夫かい?」老紳士は言った。「ええ・・・すいません」
角野は答えた。そして今まで騒がしくしたことを詫びようとすると遮るように
老紳士が言った。「若いね。女性問題でもめているようだね。」角野は赤面した。
「いえ・・すみません。騒々しくしてしまって申し訳ありませんでした」
「いやいや。僕にはもうそんな揉め事すら遠い過去のことだよ。羨ましいかぎりだ」
老紳士はほぼ白髪になった髭を手の先でいじりながらにやりとした。
角野は改めて老紳士を見た。年齢は60半ばからくらいだろうか。白髪だが体格はよく
快活な印象だ。インナーにネルシャツを着、ブラウンのカーディガンを羽織っている。
角野は自分が半裸のことに気がつくと「いやぁこんな格好ですいませんね」と部屋を
見回しながら言った。「しばらくほとぼりが醒めるまでここにいるといい」老紳士
は椅子に腰掛けながら言った。角野にとって願ったりかなったりの提案だった。


69 :名無しのオプ :03/06/26 23:54


文章が長すぎて全て消えてしまった・・・角野は悔恨の涙をこぼした。
「気にすることはない。長い人生だ。そういう事もあるさ」
老人は優しく微笑んだ。だが角野は未練たらしく愚痴を続けた。
「でも、一時間近く考えながら書いたんですよ?他スレと掛け持ちしながら延々と・・」
老人は少し迷惑そうな顔をしたが無理矢理、笑顔を作って、角野に言った。
「それは気の毒だったね・・若いんだから元気出しなさい」
角野は顔歪めて、苦しそうに続けた。
「でも、一時間ですよ・・?カップラーメンが二十個作れるんですよ?」
老人はとうとう柔和な顔を崩して烈火のごとく怒り狂った
「うるさい!男のクセにメソメソするんじゃない!だいたいカップラーメンを二十個も一人で食べられるわけないだろう!」
「でも、二十個でも同時に作れば三分で出来ますよ?」角野も負けずに応戦した。
「揚げ足を取るんじゃない!そんなことじゃなく君の態度が男らしくないと私は・・!」
「でも、」「もういい!血圧があがるような事は医者に止められておる。不毛な議論は終わりだ・・・」
「でも、」「まだ言うか!」老人と角野の問答は日が暮れるまで続いた。


「ゼイゼイ、角野君、一つだけ教えて欲しい・・」「なんですか?」
「この文章作るのに何分かかった?」「せいぜい五分」それを聞くと老人は力尽きドサッと床に倒れた。


翌日・・・・


 


 


70 :名無しのオプ :03/06/27 12:02


僕は死んだ。



71 :名無しのオプ :03/06/27 19:22


僕は死んだ・・・正確に言うならば、僕は男として死んだ。
詳しいことは記すまい、ただ一つ言える事、それは・・・
「この物語は未来永劫、下ネタ路線に走るきっかけを失った」という事だけだ。
ちなみに「こっかけ」という技は強靭な腹筋を身に付ける事により玉袋を腹筋の中に隠し、
下段のかかと蹴りと同様の必殺性を持つと言われる男の弱点、金的を封じる奥義だ。


だからどうしたと言われそうだが失ったモノへの思いを巡らし、少しセンチになっただけだ。
僕は全てを失った。それゆえ怖いものなど何も無い。
新たな旅を求めて、今歩き出す。



72 :名無しのオプ :03/06/27 22:33


そして立ち止まる。


 



73 :名無しのオプ :03/06/27 23:11


「いままで歩いてきた道を振り返ってみよう。」
僕は頭上に光り輝く球体が浮かんでいるイメージを強く思い描き、頭の頂上に意識を集中した。
すると始めはぼんやりと、次第にはっきりとイメージは様々な像を結び、僕の心に去来する。
「思えば遠くに来たものだなぁ」
僕の人生で起こった様々な出来事が走馬灯のように次々と浮かんでは消えてゆく。
下ネタの屈辱、初恋のときめき、謎の老人の口臭のことなど思い出しては、いつしか僕は涙ぐんでいた。
「このスレ全然ミステリーじゃない・・・」ぽろりと涙が一筋、頬を伝った。「いちいち晒すな・・」
そうポツリと呟いた瞬間、脳内のイメージは霧散し、ポッカリと穴が開いたように眼前に闇が広がった。
僕はゆっくりと現実に意識を引き戻し、目を開けた。


視界は滲んでいたが、目の前に置かれたあるものを僕は理解した。
生涯忘れる事はないだろう、あれは・・・



74 :名無しのオプ :03/06/28 22:50


・・・忘れてしまったようだ


 



75 :名無しのオプ :03/06/29 00:26


もういい、全て忘れてしまおう、いままでの事は全て悪い夢だった。
僕は老人との会話に立ち返り、空想に没頭した。
老人は言った「私の若い頃の事件でも聞いてもらおうかね」
僕はあまり乗り気では無かったが「事件」と言う言葉に惹かれて聞き返した。
「事件?どんな事件なんです?」「殺人事件さ」「殺人事件!?」
老人は窓の外に目をやると、ポツリポツリと話し出した。
「あれはワシがまだ十五歳の頃じゃった・・・」
老人は井臼島という小さな島の集落で生まれたそうだ。
小さな村社会ゆえに厳しいシキタリがいくつもあり、幼い頃から非常に窮屈な思いをしてきた。
十五になって島の漁を手伝うようになってから、島に一人の女が訪れた。
名前は雛といい、美しかった。雛は網元の息子と恋に落ちてしまった。


76 :名無しのオプ :03/07/01 01:16


「暑い…本当に暑い、夏の日じゃった。綿菓子を連ねたように入道雲が沸き立ち、
太陽はそれよりも更に高いところから、世界中を光で射していた。
網元の息子は、聡司という名で、その日は雛と二人、海で遊んでおった。
青い海の彼方から寄せてくる波は、浜辺に近づくにつれてエメラルドグリーンに
かわり、二人が跳ね上げる水飛沫となって、キラキラと輝いていた…」
老人はそこで一息入れると、傍らに置いてあったコップを手に取った。
「ちょうど海神さまの祭りの日じゃったから、船の影は一つもなかった。
あの頃はまだ、しきたりの力が強かったから、禁を破ってまで漁をしようという
つわものはおらんかったんじゃな。聡司と雛は裸に近い格好で、岩場で体を寄せ合い、
波打ち際を並んで歩き、水に漂い、何か囁きあっては、笑顔をかわしていた。そこから
砂浜をはさんだ反対側の松の木立の中で、わしはずっとその光景を見ていたのさ」
老人は目を細め、コップの水を飲んだ。目元の皺が、鳥の羽根のように広がった。
「二人の悪たれ仲間と、愛犬のアラシが一緒じゃった。もちろん、三人とも
聡司を羨んでいたよ。雛の虜になっていない男は、村にはおらんかったからね。
じゃが、どうすることもできなかった。聡司はわしらより二つ年長で、体も大きく、
漁も誰より上手かった。彼ほどの男でなければ、雛の美しさとは釣り合いが
取れないとも、認めないわけにはいかなかったな」


 


77 :名無しのオプ :03/07/01 01:18


「わしは手持ち無沙汰で、木陰に座りこんで、アラシの喉を掻いていた。他の
洟垂れ小僧二人を見上げて、こいつらはやることがなくて可哀想だなと思ったのを
覚えとるよ。
じゃが、三人とも目は雛の肢体に釘付けで、そこを離れることはできんかった」
老人はコップを空にすると立ち上がり、その時になって不意に僕の存在に気づいた
かのように詫びの言葉を言いながら、冷蔵庫へと向かった。僕の分のコップと
ペットボトルのお茶を持ってきて、注いでくれた。
「やがて、わしは何かおかしなことが起こっているのに気がついた。雛がバタバタと
腕を振り、海面を叩いている。じゃれ合っておるのかとも思ったが、苦しそうに
頭を上下させ、水を吐いているのをみて、これはいかんと思った。聡司の姿は、
周囲から消えていた。その時、わしと雛の目が合った。いや、そんなことが分かるほど
近い距離にいたはずはないんじゃが、とにかくわしはそう感じたんじゃ。雛がわしに
助けを求めておる、とな。途端に、聡司が雛を溺れさせようとしているのではないか、
という考えが浮かび、体の奥からむらむらと力が湧いてきた」


僕は、ほんとに後3レスでこの話は終わるのかといぶかりながら、続きを待った。
が、老人の目は僕の後方を見ている。「よう来たのう」と、彼は言った。
振り返ると、いつの間にか、玄関に客がきていた。一瞬よしこかきよみかと思い、
飛び上がりそうになったが、見知らぬ男性だった。ホッとした。
「やあ、久しぶり」と、客も挨拶を返した。老人と同じぐらいの年配だが、こちらは
頭がきれいに禿げ上がっている。先ほどの話に出てきた、悪友の一人なのだろうか、と
思った。
「粘着荒らしもそのうち飽きるから、まあボチボチいこうや」と、彼は言った。



78 :名無しのオプ :03/07/01 22:43


第1部   完


 


 


79 :名無しのオプ :03/07/03 01:53


第二部


―送りバント殺人事件―



80 :名無しのオプ :03/07/03 05:16


はじめにチンコありき。


 


81 :名無しのオプ :03/07/03 11:05


「一にち○こありき」これは親戚の老人が酒を飲んで酔っ払って言った隠語だったろうか。
やはり男と女の事だから互いの存在を強く求めれば、おのずと深い関係が出来てしまう。
しかし実際に肉体関係のみを目的として女性に近づくと、相手にされないばかりか女性の心を傷つけてしまう。
彼が四十近くまで結婚出来なかったのは下卑た言葉、自己中心的な貪欲さを中々捨て切れなかったのが原因だろう
「総司はなぁ違う。見た目は大男やったが責任感があって、わし等ガキどもの面倒見もよかった。
 さすがは網元の息子というところかのぅ。悔しいが雛にはふさわしい男じゃった」
柄島 肇と名乗った老人の客はしみじみと語ると急に顔をこわばらせた。
「…あの日、わしらは雛を見ておった。岩場に足を揃えて遠くを見つめる雛は男を惑わす人魚のようじゃった。
 雛が溺れている事に気づくと、今、君の正面にいる彼が飛び出し、わしらも慌てて後を追った。
 なに、手柄を独り占めされてはたまらんからな。だがな…事態はもっと深刻だったんじゃ」
いつの間にか柄島肇と老人の顔に深い翳が射している事に気がついた。
「それから…雛はどうなったんです?総司はどこへいったんです?」
僕の質問に彼らは中々、答えようとはしなかった…



82 :  :03/07/03 17:49


突然、目の前が白くなった・・とっさに目をつぶり地面にうつ伏せになる
おちつけ・・自分に言い聞かせた。なにが起こったのかわからない
音はしたのだろうか?なにか爆発があったのだろうか?
じつはもう聴覚も視覚も失っているのか疑った。動揺している
とにかく冷静なろう
体に痛みは・・ない。
耳は・・聞こえているようだ。
頬には土も感じている。手足も無事だ。
ひとつひとつ確認していくとしだいに冷静になってきた。
顔をおおった腕から上目遣いで外を覗いてみる。
・・・え!?



83 :名無しのオプ :03/07/03 22:07


眼前の雲ひとつ無い青空をピーナツ型の白い腹がゆらゆら揺れている
水族館か?いや違う。尾ひれのついた巨大な魚がはるか上空を泳いでいる
気持ちよさそうだなぁ…なぜ魚が飛べるんだろう
魚はすいすいと自由に動き回り、弧を描いては光を反射してきらきらと鮮やかだ
平べったい頭、大きく裂けた口、白い腹。
そうか、あれは鯨だ。鯨が泳いでいるんだ。
鯨は哺乳類、動物だから魚じゃない。魚だなんて失礼だったな…
僕の心に呼応したかのように鯨が勢いよく潮を噴く
噴き出した潮は真夏の打ち上げ花火を連想させた
パアッと飛び散るとパラパラと飛沫が落下して、やがて飛沫は空気に溶けた
次の瞬間、空いっぱいに虹がかかった。僕の目は極彩色の架け橋に釘付けになった
「なんて綺麗なんだろう…でも文脈に関係ないな」と思った



84 :  :03/07/03 23:05


ふと我にかえる
口をポカンと開けている自分に気付く。はたから見ればさぞかしマヌケ顔だったろう。
世間の平均より長く生きてきた。経験も豊富だし多少のことでは動じない
老人なりのささやかな自信もある。
だがどうだろう、目の前でたったいままで話をしていた青年が、
突然地面にうつ伏せになり、次の瞬間にはすくりと立ち上がり空をみて動かない。
こんなことは初めての経験だ。私じゃなくても驚くであろう
「おい・・どうなさった」
そっと声をかけてとなりの男と顔を見合わせた。
その瞬間、青年はそのまま後ろに倒れた。
・・沈黙。私達はもう一度顔を見合わせた。



85 :名無しのオプ :03/07/04 09:56


「いくら手を洗っても血が落ちない…」
僕は網元の家の裏、岩壁の隙間から流れる湧き水で手を洗う総司の姿を見ていた。
総司の両手は真っ赤だ。洗っても洗っても赤い雫が滴るだけで、いつまでも赤いまま。
その血は『罪』だ。容易に洗い流すことなどできやしない。所詮陳腐な一時しのぎだ。
明暗がはっきりしない、ここは暑くて寒い、時間と空間が歪んでみえるような…
僕には総司の手を覆う鮮血の意味を理解した。
雛と総司は二つの直線、互いに交わる運命、また永遠に離れ離れになる運命だったのだ。
「ならどうすればいい?彼らはどうして救われる?」
僕は考えて考えて、窓から飛び出したくなるくらい考えた。
何も思いつかない二人は救われない、なぜならそれは過去の出来事から…
空間がしぼんだ。急速に夜がやってくる。世界を闇が覆いつくす。
僕の意識は常闇の海底から光あふれる世界へと浮上した。
体全体に暖かいものがまとわりついている。
それがベッドの上である事を認め、両の瞳を開いた。



86 :名無しのオプ :03/07/04 09:58


そしてまた閉じた。


 


 


87 : :03/07/04 16:43


「な・・なんだろう」
木陰から見ていた少女は呟いた・・・全く意味がわからず
状況を見据えている。足元には子犬がいるペットだろう。
彼女は小さい頭を回転させ何やら考えている。でもわからないようだ。
大人達が数人集まって何やら難しそうな話をしてたり、一人は立ち上がったり倒れたり
お爺さんは何やら困った様子、ある人は眠って夢を見ているような感じだ。目つきが怖い。
「なんでだろう」
もう一度呟いた。お笑い番組で流行っている似た歌を思い出さなかった。
誰が死ぬのかな・・このままじゃ・・今度は心の中で呟いている。表情は曇っている。
事件らしい事件もおきないで、このまま終わるのか子供ながらに心配しているようだ。
「クーン・・・」足元で少女の顔を見上げていた子犬が、切なくないた。



88 :名無しのオプ :03/07/04 18:02


木陰にたたずむ少女の背後にいつの間にか悲しげな目をした男が陽炎のように揺れていた。
男の顔は青白く髪はぼさぼさ汗でぐっしょり濡れたTシャツが胸骨の浮き上がった皮膚に張り付いていた。
少女は事態の推移に、仔犬は少女に甘えることに真剣で男の存在に全く気づかない。
太陽が翳ると男の体が薄く透けた。男は恨めしげに唇を歪めた。
真夏の昼下がりに一陣の冷風が駆け抜けた。
少女はぶるりと身を震わせて恐る恐る、振り向いた。
そこには誰もいなかった。誰もいないが自分以外の人間の匂いを嗅いだ。
足元で仔犬が小刻みに体を震わせ柔らかい毛を押し付けてくる。
少女は我に返る。仔犬を抱き上げようと、かがみこむ。
「だいじょうぶだよ。ほらおいで…」仔犬を両の手で包み込む。
だが少女は石のように身を硬くして、己の手が包むモノを凝視した。
少女が掴んでいるのは痩せこけた男の首で指に絡みつくのはぼさぼさの髪だった。
骸骨のように落ち窪んだ眼窩にぎょろりと飛び出た瞳が白く光っている。
「俺は一レスに三十分近くかける事もあるんだぞ…粘着厨も真面目に参加しる!」
男の首は怒りに震えると地面に吸い込まれて跡形も無く消えた。



89 :名無しのオプ :03/07/05 02:24


…………ブウウ----------ンンン------------ンンンン………………


私はフッと目を覚ました。
なんだこの音はうるさい。


周りを見渡すとそこは真っ白な空間だった。病的なまでな白色。
なぜか嫌な気分が心に充満し、私は目をそらした。
鼻をツンとつく消毒液の香り。一部が黒光りしているリノリウムの床……。


「ここは病院……」
「私は一体、何のせいでコンナところに?」
「まて、その前に私は一体誰なんだ?」


そして、気付いた。
今の今まで、自分のことを「私」と読んでいたのだが、段々自信が無くなってきた。
本当にこの「私」という人間は自分のことをそんな風に呼んでいたのだろうか?
本当に「私」という人間はこの世に存在していたのだろうか?
もしや、さっき目覚めた瞬間この世に誕生したのではないか?



90 :名無しのオプ :03/07/05 02:25



……天啓がひらめいた。「これは夢だ……。それもとびきり性質の悪い。」
私は反射的に自分の顔に手を伸ばした。長く伸びた髪に指が触れる。
それを思いっきり引っ張った。その瞬間、顔から火花が出るかと思うほどの
痛みを感じた。「夢じゃない……夢じゃナイ……夢ジャナイ……」


一瞬の痛みと軽い絶望を味わった後、私はふと自分の顔を見て見たいと思った。
部屋を再び見渡す……あった。部屋の入り口の真向いに姿見がある。
私はベッドから降りて裸足で歩き出し、鏡の前に立った。
「……!」信じられない!鏡の中に立っているのは若い女だった!
疲労の色が濃く出ているが、見とれるほど美しい容姿だった……。
私は自分が鏡の中の自分自身に惹かれていくのを強く感じた。
「なぜだ。俺は男だ……。男だ……。今までそう思っていたのに!」
よく考えてみれば私が男である確証などありはしない。
しかし、紛れも無くこの肉体に宿る精神、思考は男のものである確信がある。
現に私は鏡の中の少女に欲情しているではないか!


私は気付かぬうちに非常に興奮していたらしく、鏡の前から随分と離れた場所に
立っていた。窓から外が見える。この病院は広大な敷地を持っているらしい。
広い中庭を挟んでコンクリートの建物が幾棟も建っている。
「……『東京精神病院』」向かいの建物にその文字を読み取って私の
意識は急速に霧散していった……。



91 :名無しのオプ :03/07/05 11:09


日が一番高い時間にさしかかると看護婦が部屋にやってきた。
私の周囲の壁はドアの色まで同じ白色なので誰かが部屋に入ってくると、
突然壁の一部にぽっかり穴が開いたようで少し気味悪かった。
やってきた看護婦は土気色の肌をしていてひどく年をとっていた。
彫像のように無表情にベッドの私を見下ろすと無言で食器を載せたトレイを私の前に置く。
あまり空腹ではないが看護婦の視線に圧迫感を感じたので少し食べる事にした。
私はフォークを左手で持つと、サラダの中のトマトを突き刺し口に運んだ。
トマトを食べると私はフォークを置いて、看護婦に聞いた。
「私は誰なんです?」沈黙。「なぜ私はこんなところにいるんです?」沈黙。
「ここは精神病院ですよね?」顔を覗き込むようにして聞くと少しだけ彼女の表情が変化した。
その瞬間、彼女が見せた表情は私に対し心底、気の毒に思っている人の顔だった。
私はひどく狼狽した。看護婦はすぐに表情を消したが、私の猜疑心までは消えなかった。


うわの空で行う食事は口の中に異物を詰め込んでいるだけのようで何の味も感じない。
私は一体誰なのか?私の体に何が起こったのか?ここから出られるのか?
次々と湧き上がる疑問に何一つ答えは浮かばない。
背筋に鳥肌が立つほど不安で、どうしようもなく嫌な予感がした。


92 : :03/07/05 13:54


7月5日 111号室 
看護婦の報告 私は誰か?何故ここにいるのか?質問している。
3ヶ月、最近毎日同じ質問 昨日のことは覚えていない?健忘の兆候?
健康上の問題なし。※体重は5?減
EBPを2ミリ食事に混入。継続


医師はノートに乱雑に書き込むと、正式な報告書とは別に自分の机に閉まった。


 



93 :名無しのオプ :03/07/05 16:46


私は病院の屋上の給水タンクの傍らによりそって、夜空に浮かぶ黄金の月を眺めている。
深夜のためか辺りは静まり返っていて、時折夜風が私の頬を撫でる。
ここなら誰もいない。病室の中は窮屈で殺風景で非常に息が詰まる。
それに…私の両腕には肩から指先にかけて、無数の細かいメモが書かれている。
そこには日付やその日の天候が書いてあったり、看護婦の名前や病院名。
その他、自分の置かれた状況を把握するのに必要な覚え書きがある。
それら全ては見慣れた自分の筆跡だった。
中には何度読んでも信じられない言葉が綴られていたりもする。
「7月2日 私は事故のショックで脳に障害が起こり、数時間ごとに記憶を失う」
とてもじゃないが、そんな事は信じられない。
そう言って他のメモに目を走らせると、「記憶を失うなんて信じられない 絶対」
と書かれていたりする。
私はしばしの間、考えてから就寝前、医師の胸ポケットからくすねたペンを取り出し、
手の平に大きく書いた「私の事を調べろ 何か分かったらどこかにメモ」と。
そうして私は病室に戻って眠りについた。



94 :  :03/07/05 18:32


殺風景な四角い空間に朝日が射す。
空間が暗黒から一瞬白く染まり色づく、朝の訪れ。
私は自然に目を覚した。変わりばえのしない朝。
ただ不安感だけが募っている。問題は何も解決していない、
むしろ疑念は膨らむ一方だ。


私は自動的に洗面所に向かう。鏡の前に立ち蛇口をひねる
そのまま手で水をすくい顔を洗う。毎朝変わらぬ習慣だ。
息をつぎながら鏡をみると、ふと違和感を感じた。
正確に表すと鏡に映るものがいつもと違う。


考えるより先に後ろを振り向き、部屋の壁を見た。
壁一面に”人殺し”と書かれていた。はっきりと。


 


95 :名無しのオプ :03/07/05 21:21


私は驚いて右の手の平を口に当てて悲鳴を押し殺した。
まだ水で濡れていたため勢いよく息を吸い込んだ拍子に鼻に水が入ってむせこんだ。
恐ろしい速さで心臓がどくどくと脈打ち、呼吸がままならない。
苦しい、苦しい、死んでしまう!両足が壊れた椅子のようにがたがた揺れた。
しばらく、そのままの体勢で必死で呼吸を整えていた。
ようやく体のコントロールが戻ってきたとき、私は全身汗だくで足元がおぼつかない有様だった。
体を引きずるようにして不吉な言葉で汚れた壁に近づいた。
「人殺し 人殺し 人殺し」まぎれもなく私の筆跡で書かれていた。
文字をよく見ると、文字の色は深い薔薇色、血の色だった。
…なんて薄気味の悪い、だが私が書いたものだ。それだけは見間違うはずはない。
私は手の平を見た。薄くぼやけているが黒いペンで書かれた文字がそこにあった。
「はんにんは わ  た し」目の前が暗くなった…



96 :名無しのオプ :03/07/05 22:39


そして目の前が明るくなった


 



97 :名無しのオプ :03/07/05 23:40


私は絶望の淵に沈んだが、ある発見をすることで微かな光を見出したのだ。
壁に書かれた文字の筆跡は確かに私のものだが連続して並ぶ「人殺し」の文字は、
不自然な事に全て同じ筆跡、もちろん私の筆跡だが一つ一つ入念に書いたのならば、
文字と文字の筆跡には微妙な歪みが現れるはずだ。
だが、ここに書かれた「人殺し」の文字は全て同じ形、僅かな違いすらない。
つまり、誰かが同じ文字を壁中にコピーしたものだという事だ。
一体、誰がこんな悪質なイタズラを?何を目的として?
考えても分からない。私は昨日の事すら全く思い出せないのだ。
手の平に薄く残ったメモを再び観察する。
「はんにんは わ  た し」穴が開くほどジッと見つめる。
「ほんにんは わたしたくし」と読めた「本人は渡した櫛」という意味だろうか?
続きがあるようだが完全に消えていて読めない。
文字の解読諦めて、部屋の外に出ようとドアノブを回したが開かない。
どうやら外に出られないように誰かが向こう側から鍵がかけているのか。
今はこれだけの情報から私の身に起こった出来事を推理するほか無いようだ。



98 :名無しのオプ :03/07/06 00:33


じたばたしても仕方がないのでやはり文字の解読に専念することにした。
もう一度穴が空くほど見つめる。すると本当に穴が空いたのだ。
そして何故か私の陰茎に血液が集まりはじめたのだ


99 :名無しのオプ :03/07/06 02:41


 ブラックアウト・・・・・・
とまでは行かなかったが、立ち眩む程度に頭から血液が退き、
果たしてそれが下腹部へ流れるように。陰茎部へ、大腿部へ。
足枷のように血液が溜まるのが判る。
 
 少し動き過ぎたようだ。病躯だと云うのに、虚弱だのに、こうなるのは当然だ。
今の状態では、血液を脳に押し上げることも儘ならない。
全身の汗穴は全開なのに汗腺から汗が出てくる気配が無い。
冷たい空気が体の中に染み渡り、内から凍るようだ。
 
 目を閉じて一つ、ゆっくりと、ゆっくり深呼吸を。
――焦るな。落ち着け――


開かずの扉に背を凭れ掛け、そのまま腰をおろした。
少し、血液の通りが善くなった気がする。心なしにか、血の暖かさを感じる。


――今やるべきことは・・・・・・やれることは――


ゆっくりと瞼を開け、再度メモへと視線を向け眺めた。
 先ほど穿たれた穴が、しだいに、消えてゆく。


――よし・・・・・・大丈夫――


頭は酷く爽快だった。


 



100 :名無しのオプ :03/07/06 10:53


メモは「はんにんは わ  た し」と初めのうちは読んでいたのだが、
「ほんにんは わたしたくし」と薄く書いてあり続きがあることが分かった。
だが何を意味するかということまでは、なかなか考えが及ばなかった。
私は言いようのない不安襲われて、くじけそうになっても考える事をやめなかった。
以前にも同じように悩んでいた自分の姿を一瞬見たような気がしたが疲労ゆえの既視感だったのだろうか。
もう一度壁に目をやる「人殺し」と書かれている。
この言葉は私の筆跡、どこかでこの言葉を私は文字にしたのだ。
ハッとして手の平のメモを見ると「本人は私に託し…」
その瞬間、今まで封印されていた記憶が解き放たれた。
本人(体の持ち主)は何らかの理由で自分自身の体を私に託したのだ。
私は毎朝、手洗いの鏡を覗き込むと自分が女の姿をしている事に驚いた。
私が知る限り私の体は確かに男だったのだから…
ガチャリと音がしてドアが開いた。誰かが部屋に入ってきた。
私は食器トレイを持った看護婦を突き飛ばし部屋の外に飛び出した。
私は一度殺されたのだ。私を殺した犯人を探さなければならない。
犯人を探し当てた時こそ、この体が元の持ち主の魂がかえる時なのかもしれない。
病院から脱出して、どこへ行こう?そういった疑問は湧いて来たが、
不安な気持ちは微塵もなくなり、新たな希望が深く心に根を降ろした…終り


103 :終わらせねーw :03/07/06 17:17


「ふう、壮大な自作自演だった……。」
「そうね。誰もこのスレの1から100までが私たちの自演レスだったなんて
 気づかないでしょうね。」


ある日の昼下がり、僕は恋人の晶子と2chのミステリ板のとあるスレを眺めていた。
部屋の中に琥珀色の光が差し込んでくる。休日の午後のどうしようもない気だるい雰囲気。
僕たちはその倦怠感から逃れるために「10レスずつ完結するミステリー小説を書くスレ」
という題でミステリ板にスレを立てた。
そして、その内容は僕たちの脳内小説を垂れ流すだけの糞スレなのだ。


と、その時晶子が驚くべきことを言った。
「最後に荒らしによって強引に終わらされてしまったけどね、実はこのスレのカキコは
 全て過去に存在した事実なのよ。細かい設定は多少弄ってあるけどね。」


「な、なんだってーーー!」僕は仰天した。確かに晶子が適当に話した設定を
面白おかしく脚色してカキコしたのは僕だ。でも、その設定が事実だなんてとても
考えられない。僕がそう言おうとした刹那、彼女がポーチの中から光る何かを
取り出して恐ろしいセリフを吐いた。



104 :名無しのオプ :03/07/06 17:30


「そして最後にあなたに消えてもらう。そうすれば全てが私の計画通り。ふふふふふ。」


次の瞬間、晶子はナイフを振りかざして僕の胸に向かって跳躍した。
「死ね!死ねじゃなくて死ねえええええええ!」晶子はトチ狂ったのか訳のわからない
ことを叫んで突進してきた。「うわぁあぁぁあぁあぁあ!」僕はあまりの恐怖に絶叫した。
僕は完全に腰が抜けてしまったが、幸運なことにそれが晶子の第一撃をかわすことになった。


二度、三度と繰り返される晶子の刺突を無様な姿で避け続ける僕は彼女が本気を
出していないことを悟った。なんと言う女だ……。そのとき、僕は背後からのあまりに突然の衝撃で
意識を失った。(ああ、殺される……。この基地外女に……。)


だが、長い時間の後僕は目を覚ました。後頭部がズキズキと痛む。
室内は変わり果てていた。僕と晶子があれだけ暴れたといってもここまで荒れるものだろうか。
「うぎゃああああ!」僕はまた腰を抜かしてしまった。目の前に晶子のブラウスを着た
元、人間だったものが散乱している。これは本当に晶子なのか?度重なる恐怖のなか
澄み切った僕の頭脳がフル回転を始める……。


この死体を片付けなくては……。そして僕は逃げなくてはならない……。



105 :  :03/07/06 19:48


とにかく死体をどうしようか、僕は頭を悩ませた。
幸いにも今この家には僕しかいない。だが急がなくてはならない。
僕は急に死体を適当なシーツに包むと抱えて外に出た。
思い出したのだ裏に大きな焼却炉があるのを


焼却炉の中を見るとまだ燃えていない紙くずなどのゴミが入っている。
ちょうどいいそう思った。一度周囲を見回して、ゴミの中に死体を押し込んだ
焼却炉のドアを閉じると晶子の持ち物があるのを思い出した。
それらも全て焼却しなくてはならない、急いで部屋に戻ろうと焼却炉を背にした。
ドン
鈍い音がした。ドン。さらに続けてまたもう一度。
僕はゆっくりと焼却炉の方角に視線を移した。
何かが焼却炉のドアを内側から叩いている・・・・。


 


106 :名無しのオプ :03/07/06 20:17


俺は気がつかない振りをした。
叩く音など空耳に違いない。
そういえばドンと言えば中山秀征の静かなるドンだ。僕は中山の変なサングラス
姿を脳裏に浮かべた。それにしても奴の頭は苔のようだ。
ほかにドンといえばドン松五郎の生活だろう。子どもの頃そんな映画を見たような
気がする。ほかに思い浮かぶのはドン・ガバチョだがそれがなんのことなのか
はよくわからなかった。
その時ふと足を止めた。そうだ。ドン・フライだ。学生時代にレスリングで全米選手
権を制し、ボクシングやサンボも修得してプロ格闘 家へ。96年第8回UFC、『アルテ
ィメット・アルティメット』に優勝、2本のベルトを巻く。97年から新日本プロレス
に参戦し、アントニオ猪木の引退試合の相手も務め、T2000のメンバーとしてIWGP王
者にも何度も挑戦した。01年からはヴァーリ・トゥード戦線にも復帰。『プライド』
や『イノキボンバイエ』で激闘を繰り広げ “修羅場の渡世人”と恐れられる、猪木
軍外人部隊のボス的存在である。
僕はあの高山との殴り合いを思い出しにやりとした。


108 :名無しのオプ [testすんなよw] :03/07/06 21:04


しまった!ひょっこりひょうたん島のテーマのかかる頭の中で僕はとりとめのない
連想を繰り広げていたようだ……。現実から目をそらすわけにはいかない。
だいたい、ボクシングだの、来週から始まる大学のテストだのを心配してどうするのだ?


冷静に考えれば、あそこまで粉砕されてしまった晶子(?)が生きていられるはずがない。
ということは明らかに第三者が焼却炉を叩いていたのだ。おそらくは僕から死角
となる炉の後ろに隠れて。


体が震える。その第三者は間違いなく僕の敵だろう。そういえば、僕が気を失ったとき
僕の背後にいた存在は何者だろうか?誰が晶子を殺したのだろうか?
もしかしたら、晶子はいまだに生きているのかもしれない。そして、僕に殺人の濡れ衣を
着せようとしているのかもしれない。だとしたら、自ら死体を動かして証拠を消そうとした
僕は決定的に不利な状況に追い込まれたかもしれない……。


だからこそもうやるしかない。中途半端では必ず露見する。僕は気を取り直して
焼却炉の前に立ち、バーナーで点火した。炉の後ろには誰も居なかった……。


パチパチと死体と一緒に放り込んだ物が焼けていく。肉の焼ける悪臭に
気付いて僕はあわててその場を去った。


そして、僕はまた深い思考の海に沈んでいく……。



109 : :03/07/07 00:40


僕は何事もなかったように装い、部屋を片付けていた。
一連のできごと、僕が行ったこと、全てが常軌を逸している。
平静を保っていられるかどうかそんなことはわからない。
とにかく思いついたことを一つ一つやっていくしかない。
淡々と作業をしていると疑問が蘇る、僕が晶子を殺していない可能性
そう第三者の可能性だ。希望的観測なのだろうか。


あれこれ考えながら作業していると散らかった部屋も原型に戻ろうとしていた。
そして次に何をすべきか考えようとしていたとき、あることに気付いた。
部屋の鍵である。僕は死体を運びだすとき、中から鍵を開けて出ている。
この部屋に晶子と入ったときに、僕が鍵をかけたためだ。
そしてこの鍵は中からしか開け閉めでない構造なのだ。


 


110 :  :03/07/07 01:19


「自殺ですってね・・・」「かわいそうに・・・」
喪服姿の女性が数人、声を潜めて話をしている。
俺は、なんともいえない充実感に満ちていた。
だが表情にはださず、悲しげにうつむいていた。


俺は友人の葬式に出席していた。
しばらく様子をうかがったあと、親族にあいさつすますと喪服姿の若い女に声をかけた。
「晶子帰ろう」
女は静かにうなづいた。


112 :名無しのオプ [しち面倒な展開になってきたなw] :03/07/07 22:37


~その葬式より遡ること三日前~
僕はしばらく部屋の鍵について思いを巡らせていたが、あることに気付いた。
晶子がこの世から姿を消せば警察が捜索を開始するだろう。
その走査線上にすぐ僕の名が挙がるに違いない。なにしろ僕たちは恋人だと
友人たちにも知れ渡っているのだから。だとしたらよほど念の入った証拠隠滅を
行わなければこの部屋でなんらかの乱闘が行われ、殺人があったことがすぐに
明るみになってしまうだろう。あの死体が晶子のものであると仮定したうえで
僕は
? この部屋に今日、晶子が来たという事実を徹底的に隠蔽する。
  そして、晶子は自宅を出たきり、行方不明になったことにする。
? この部屋に今日、晶子は来たが、途中で帰りその後行方不明になったことにする。
? 晶子の死体はすでに処分してしまったが、死体がなくても自殺と警察に判断させる
   ことは不可能ではあるまい。たとえば、深い湖の岸辺や海に突出した断崖絶壁に
   晶子の靴や遺書(無論、偽造が必要だろう)を並べておけば勝手に自殺と判断され、
  死体も発見されず事件が迷宮入りにならないものか。
? もはやこれまで。警察の優秀な捜索技術を騙しおおせるはずがない。
   これ以上の小細工は時間の浪費である。従って、直ちに逃走する。(どこへ?)


この3つの案を思いついた。?、?を取るとすればこの部屋の証拠隠滅を
完璧にする必要がある。もしかしたら、この部屋の鍵の特性を利用して密室化を実行し、
さらなるアリバイの補強を行う必要があるかもしれない。
(密室だなってまるでミステリーだ。くそ、あんなスレ立てるんじゃなかった……)
?はなかなか良い案だと思うのだが、あの程度の小規模な焼却炉で死体が
骨を残さず燃え尽きたとは思えない。可及的速やかに遺骨を回収して処分する必要がある。
?は……。一体何処へ逃げるというのだろうか?外国か?
しかし、音に聞こえた日本警察に先手を打つとすれば、この案の世話になることだろう。


……こうしている間にも僕は晶子の術中で踊らされている気がする。
そうだとすれば晶子と僕を背後から襲った謎の存在は協力関係にあるのだろうか?


いや、もうやめよう。今はそんなことより今後の方針を決めねばならない……。



113 : :03/07/08 21:45


オレは息を潜め、状況を見届けていた。
ヤツは息を荒げ、状況に追い詰められていた。


この復讐は完璧に進行している。もともと晶子は脅されて強制的にヤツの彼女になっていた。
ヤツは友人であるオレの晶子への気持ちを知っていたし、
しかも自分はそれほど晶子に気持ちなどなかったはずなのに・・
晶子から泣きながら一切を告白されたとき、全てが動き出した。


オレは二人が部屋にやってくる前から、晶子と申し合わせこの部屋に隠れていた。
晶子が打ち合わせたとおりに演技し、気絶させて自分で晶子を殺したと思わせる。
ヤツは俺達が事前に用意していた。模造のバラバラ死体を夢中で焼いていたのだ。
そして最後は心理的に追い詰め、自殺させる。いまごろ晶子は外で適当なアリバイを作っていることだろう。
ヤツはぶつぶつ呟きながら、部屋を右往左往している。あと一息だ。
自殺しなくても・・その時はこの手で・・・
オレは偽装用のロープを握りなおした。


ヤツの葬儀にはでることになるだろう。
どこかで聴いた記憶の棲みにあった歌詞が、頭の中を駆け巡った。


おわり


 


フロム 2ちゃんねる


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【2006/07/14 20:07】 | 2ちゃん | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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